続moss

「コケ」という言葉は一般にはいろいろな植物群のものを含めて、小さくて、あまり目立たないものを総称している。(井上浩『フィールド図鑑 コケ』東海大学出版会、1986)

ギャラリーホワイトルームトウキョウで石塚元太良「INNER PASSAGE」展を観た。東京の川をカヤックに乗りながら撮った写真。川に入って水面に近いところから撮影した構図が、このまえ東京国立近代美術館で観た畠山直哉の《川の連作》(1993-96)と似ている(「近代日本の美術」展)。でも内容は対照的。畠山さんの写真の切り口の鋭さと美的な強度はすごいと思うけど、最近の僕はその場の体験の質感が表れた石塚さんの写真のほうに惹かれる。